パンチングメタル専門サイト:パンチング屋どっとネット

Perforated Metal = PuchingMetal (和製英語)

パンチングメタルの規格在庫品や別注製作品を金型などの詳細情報、加工・施工事例、技術情報や商品画像を用いてご案内。

パンチングメタル曲加工について

このペ−ジでは、パンチングメタルの曲加工について説明します。下記の左の画像は曲部に
パンチングメタル穴がある所を曲げた画像ですが、この状態で曲げると穴が明いている部分
が弱いので、穴の明いていない骨の部分へ逃げようとする事から、本来曲げる予定のライン
からずれてしまい寸法の精度が出せない事が多々あります。これはパンチングメタルの特性
ですので曲加工機械(ベンダ−)のレベルや職人のレベルの問題でなく必ず起こる現象です。
その曲加工の箇所がハット曲げ等回数が増えるとなおさら寸法精度の誤差が大きくなりま
す。「この部分の寸法だけ守って欲しい」とよく言われますが、それも叶いません。パンチ
ングメタルの曲げのラインを予測して目合わせ切断をするなどで継続品など多少工夫は致し
ますが完全な打開策はありません。(曲寸法とパンチングメタルのピッチの公約数が合わな
い事も原因)よって下左画像のような曲加工の場合には、プラスマイナスの誤差が出る想定
でお考えください。
対して下右画像は、曲げ部にパンチングメタルの余白を設けた加工方法です。この場合は穴
の明いていない板の部分を曲げる為寸法精度は出ます。穴の大きさにもよりますが、曲げの
ラインから10mm位パンチングメタルの穴との距離を明けた方がきれいに曲がります。(5m
m以下だと上記の穴部を曲げる条件と同じ現象が考えられます) パンチングメタル金型や材
質板厚により条件は変わりますが上記を踏まえご検討下さい。イメ−ジ図をご送付頂ければ
ご提案させて頂きます。

パンチングメタル穴部の曲加工
パンチングメタル穴部の曲加工

パンチングメタルに余白をつけて曲げる
パンチングメタルに余白をつけて曲げる


下記画像は、左図のようにパンチングメタルを箱曲用に延び代等を考慮して四隅を切欠きし
て、展開したものを、曲げ加工した場合の予想図が、右のイメ−ジ図です。実際には上で説
明していますように、パンチングメタルのブツ切り(穴が半欠け)部を曲げますとずれるた
め、完全にイメ−ジ図通りにはなりませんが、立ち上がり部分がどう向かい合うか、合わせ
目の穴の状態を想像していただくための掲載しました。曲げ角上部の角に一部切欠きが入っ
ていますのも、曲げ加工の便宜上必要な事です。

このパンチングメタルの展開とイメ−ジ図は、曲げ加工後立ち上がり部を点溶接するため、
穴の合わせ目を想定するために作成した事例です。開孔率が高いパンチングメタルでは、
合わせ口が穴同志になり天点溶接もままならない場合がございます。このような場合や溶
接強度を高めたい.場合などは、この立ち上がりの部分を抜かない『五面抜き』(パンチン
グの基礎知識内でご紹介)で余白を設ける方法がございます。詳しくは営業部まで御照会
下さい。

パンチングメタル切断と切欠き展開図
パンチングメタル切断と切欠き展開図

パンチングメタルを曲げたイメ−ジ
パンチングメタルを曲げたイメ−ジ


パンチングメタル穴部を曲げた悪い結果の事例

パンチングメタル部の曲加工後の高さ違い
パンチングメタル部の曲加工後の高さ違い

上でも説明しましたように、パンチングメタ
ルの穴明部を曲げるとベンダ−加工時に穴の
部分から穴の端部へ逃げますから、左画像の
ように、この事例では高さが違う寸法になる
結果になりました。あらかじめ受注時にお客
様には曲げ加工部の余白を設ける抜き方をお
勧めしましたが、御用途として、下部にふち
(余白)を設けるとゴミがたまるので、その方
を優先されましたので問題はなかったのです
が、この問題は、曲加工担当職人の技術力に
よる失敗ではなく製品上の問題なので、対策
は基本的にありませんのでご了承ください。

パンチングメタルのシカル(プレ−ナ−)曲加工 Vカット

パンチングメタルのシカル(プレ−ナ−)曲加工
パンチングメタルのシカル(プレ−ナ−)曲加工

パンチングメタルに限らず、パネルの曲加工
寸法の精度を上げたい場合や、曲げた部分を
Rになるべくならないように『角出し』した
いときに、曲げラインにあらかじめ、シカル
(プレ−ナ−)加工でVカットラインを入れる
と、実現します。

ただ、パンチングメタルの歪が多いと正確な
加工ができないため対応できません。

デメリットは、Vカットの分だけ強度がなく
なりますので、物件によっては、内部側に
何らかの補強が必要になります。



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